欧州市場で成功する東アジア企業

英国および欧州市場への参入や販売促進を成功させている東アジア企業の数は増加しています。自動車、製造業、テクノロジー、デジタル、ヘルスケアなど、さまざまな業界において、東アジアの企業が欧州での市場参入と成長を加速させることには多くのメリットがあります。

 

その一例として、韓国の人工知能(AI)・機械学習データ専門の大手企業であるINFINIQ社は、2021年1月に海外販売法人と欧州本部をルクセンブルクに設立することを発表しました。今回の進出は、ソウルのルクセンブルク貿易投資事務所(LTIO)と、企業の成長を支援すると同時に公的研究機関との連携を促進する国家イノベーション機関Luxinnovationの支援を受けたものです。

 

日本のフィンテック企業であるドレミング社は、2020年5月に英国のロンドンに進出し、特に中小企業を対象としたクラウド型の人事プラットフォームによる財務の自動化を促進し、2020年の新型コロナウイルスのパンデミック時にはリモートワークにおけるデジタル化の促進によるコストと時間の削減を目指しました。ドレミング社は、英国で会社を設立して以来、シンガポールと米国でもビジネスを展開しており、英国と欧州がより大きなグローバル市場へのゲートウェイとなりうることを明らかにしました。

 

また、東アジアの大企業も欧州市場で成功を収めています。中国のモバイルおよびオンライン決済プラットフォームであるAlipayは、2019年3月に英国のBarclaycardと提携し、英国の小売業者が英国や欧州全域への中国人観光客からの売上を資本化し、加速することを促進しています。フィンテックにおけるこの戦略的パートナーシップにより、Alipayは、2019年だけで10億ポンドの収益を超えた中国人観光客とより深く関わるために、英国の小売業者の数を増やすことができるでしょう。この企業は、他の多くの企業と同様に、多様な産業において東アジア企業が増加している英国や欧州市場に参入し、成長する可能性を私たちに示しています。

筆者:
Anna Cranston

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